子供の優しさに涙が止まらない

時に子供は大人以上の優しさを親に見せてくることがあります。

 

なぜなら相手を思いやる気持ちは年齢に左右されないからです。

 

ある風の強い日のことでした。4歳になった息子を自転車の後ろに乗せて室内で遊べる児童館を探していました。やっと児童館を見つけて自転車から降りて営業中かどうかを確認して戻ると自転車が子供を乗せまま、倒れて息子が大泣きしていました(子供用のシートベルトを装着していたので逃げられない)

 

すぐ抱きかかえて「ごめんね」「大丈夫」と声をかけると額が割れて大量の血が流れていました。児童館は営業していなかったので手当ては出来ず、近くの病院を考えた時に息子が生まれた産婦人科が近くにあることを思い出しました。大急ぎで産婦人科に行くと受付の看護師がガーゼやタオルをくれました。産婦人科で応急手当をしてから病院に行く最中、抱きかかえたまま「ごめんね」「痛かったね」と声掛けしていると不思議なことが起きました。

 

大泣きして情緒が不安定だった息子がピタッと泣き止んで、あたかも心配いらないよと逆に親を励ましてくれるような行動をしてくれたのです。本当に驚きました。病院に着いて手術室にストレッチャーで運ばれる時も「大丈夫だから心配しないで」と手を振ってくれました。医師も手当がしやすくて助かった。ほとんどの子供が手当てよりも動き回るから大変と言っていました。親に心配をかけたくない息子の優しさに心から感動して涙が止まりませんでした。

 

痛み・孤独感は信頼出来る人間の温もりで消すことが出来る。スピリチュアル・宗教的・虚構と思われるかも知れませんが大人が子供より優れているのは経験を積み、知識を蓄えることで理性が発達するだけで感情の部分は子供も大人も大差が無いとはっきり解かりました。

 

相手を思いやる、人にやさしくするに年齢は関係ありません。息子に人生で大切なことを教わった瞬間でした。